「やれ」と言われないから「やる」子供たち ニュージーランドの学校ってますます面白い

Modern Learning Environmentというニュージーランド政府が推奨しているシステムを採用している私たちの小学校は、え?こんな教育方法があるの!?って度肝を抜かれるほど新しい、というか、新しく感じる。

まず見た目に大きく違うところは教室にあまり机がないところ。
かわりにソファやビーンバッグがある。
どこで勉強するかを自由に選べる。
音を出てしまう読みの練習などは周りに気を使って外ですることもある。
教室は2クラス分の大きなサイズにリフォームされていて、生徒数も2クラス分42人、先生も二人。

この辺まで聞いたらどうやって生徒が勉強に集中するのかがかなり疑問になってくる。

生徒は朝、一日の課題を与えられ、自分で予定をたて、時間をやりくりしてこなしていく。
見たところしっかり責任をもってやってる感じがする。
生徒たちは各教科レベルごとに6つのグループに分けられていて、新しいことを習ったり、先生の指導を受けるときはこのグループ毎にうける。
だからその時間がきたら自分のやってることを途中でおいて先生のところにいく。時間マネージメントも身についていきそう。
課題の中には二人組でやるものもあるから他人との折り合いをつける必要もでてくる。

教える側の立場からみるとお互いに協力し合えてるので効率的らしい。授業の準備は大変だけれど、授業中に手いっぱいになることがないという。
一人の先生がグループにteachingをしてるときは、もう一人の先生はフリーでクラスをまわっていて生徒がいつでも質問できるようになっている。
この教育方法、成り立つどころか、かなりうまくいってる。生徒が自発的に学んでる。
何よりも驚いたのは教室が静かだということ。それぞれが進んで自分のやるべきことに集中してるからでしょう。「やれ」といわれないほうがやる気が出るってことかな?

机といす位は使えばいいのにとか、まだほかにも疑問はあるけど、何よりも生徒の学力がPAT(Progressive Achievement Test)で前年に比べて6〜8%もあがった(学年ごとに違う)というからすごい方法なのは確か。それかそんなにも改善できるということは元々が余程悪かったのか??
PATっていうのは3年生以上が1年に一回受けるテストで、全国的に見た自分の到達具合がわかるテスト。

この新しいシステムを完全にコントロールしてる校長先生もすごいなと思った。先生たちも新しいやり方に手探り状態のはずなのにそんなそぶりは見受けられず、一致団結してる感じ。

前回の学校偵察から授業ではなかなか答えを教えてくれない、ことに驚いたけど、こんな感じこれもModern Lerning Environmentからきてたんだ。
学校がますます興味深くなってきた。


教室のそとで読みの練習中
一人が読んで一人があってるかチェックする